解説ガイド · 第4号様式
事業実績報告書(第4号様式)の書き方・記入例
最終更新: 2026年7月 / 根拠: 貨物自動車運送事業報告規則 第2条・別記第4号様式(e-Gov)、国土交通省 自動車輸送統計 用語の定義
事業実績報告書は、一般貨物自動車運送事業者(特定・特別積合せを含む)が毎年7月10日までに、 前年4月1日〜当年3月31日の輸送実績を所轄の地方運輸局へ提出する報告書です(貨物自動車運送事業報告規則 第2条)。 様式は第4号様式1枚。この記事では欄ごとに「何を・どう数えて」書くかを記入例つきで解説します。
様式の全体構成(4ブロック)
第4号様式は大きく次の4ブロックで構成されます。
| ブロック | 内容 | 基準日/期間 |
|---|---|---|
| A. 事業概況 | 事業者番号・区分(一般/特定/特積/利用/霊柩)・住所・事業者名・代表者名・電話番号・事業用自動車(両)・従業員数・運転者数 | 3月31日現在(期末断面) |
| B. 事業内容 | ダンプ土砂輸送/冷凍・冷蔵輸送/引越輸送/危険物等輸送 など9択から主なもの3つ以内に○ | 前年4/1〜3/31 |
| C. 輸送実績 | 延実在車両数・延実働車両数・走行キロ・実車キロ・輸送トン数(実運送/利用運送)・営業収入(千円) | 前年4/1〜3/31・地方運輸局の管轄区域ごとに記入し全国計 |
| D. 事故件数 | 交通事故件数・重大事故件数・死者数・負傷者数 | 前年4/1〜3/31・区域ごと |
A. 事業概況の書き方
- 事業用自動車(両) … 3月31日時点で在籍する緑ナンバー車両の合計台数。
- 従業員数 … 様式の備考で「主として当該事業に従事している人数及び共通部門に従事している従業員のうち当該事業分として適正な基準により配分した人数とし、運転者数を含む」と定義されています。兼業がある場合は按分します。
- 運転者数 … 従業員数の内数として運転者の人数を記入します。従業員数より大きくなることはありません。
C. 輸送実績の書き方(最重要ブロック)
輸送実績は地方運輸局の管轄区域(北海道・東北・北陸信越・関東・中部・近畿・中国・四国・九州・沖縄)ごとに、 その区域内の営業所に配置された事業用自動車の実績を記入し、最終行に全国合計を記載します(様式備考)。 営業所が1つの運輸局管内に収まる会社は、その区域1行+全国計だけで構いません。
| 欄 | 意味・数え方 | 単位 |
|---|---|---|
| 延実在車両数 | 動く・動かないに関係なく、期間中に在籍していた車両の延べ日数(各車の在籍日数の合計) | 日車 |
| 延実働車両数 | 実際に貨物輸送のため走行した車両の延べ日数(各車の稼働日数の合計) | 日車 |
| 走行キロ | 期間中に走行した総距離(空車走行を含む) | km |
| 実車キロ | 貨物を積載して走行した距離(空車を除く) | km |
| 輸送トン数(実運送) | 自社の車両で実際に運送した貨物の重量 | トン |
| 輸送トン数(利用運送) | 他の運送事業者を利用して運ばせた貨物の取扱重量 | トン |
| 営業収入 | 当該区域の営業収入 | 千円 |
延実在・延実働車両数の具体的な計算手順と間違えやすいポイントは、延実在車両数・延実働車両数の計算方法で詳しく解説しています。
記入例(関東運輸局管内・車両10台の場合)
| 区域 | 延実在 | 延実働 | 走行キロ | 実車キロ | トン数(実) | 営業収入 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 関東 | 3,650 | 2,920 | 512,000 | 358,400 | 8,200 | 214,000 |
| 全国計 | 3,650 | 2,920 | 512,000 | 358,400 | 8,200 | 214,000 |
例: 10台が通年在籍(10台×365日=3,650日車)、うち稼働は平均292日(2,920日車)。 この場合の実働率は 2,920÷3,650×100=80.0%、実車率は 358,400÷512,000×100=70.0%です(いずれも様式には書きませんが、集計の検算に役立ちます)。
D. 事故件数の書き方
- 交通事故件数 … 道路交通法上の交通事故の件数。
- 重大事故件数 … 自動車事故報告規則第2条に該当する事故(転覆・火災・死傷事故等)の件数。
- 死者数・負傷者数 … 上記事故による人数。
事故がない場合は「0」を記入します(空欄にしない)。
提出期限・提出先
- 期限: 毎年7月10日(対象期間: 前年4月1日〜当年3月31日)。決算月に関係なく全事業者一律です。
- 提出先: 所轄の地方運輸局長(主たる事務所を管轄する運輸支局を経由して提出できます)。
- 7月10日が土日等の年は、繰り下げの取り扱いが明文化されていないため前倒しでの提出が安全です。
集計と様式作成を自動化する
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よくある質問
営業所が複数の運輸局管内にある場合は?
区域ごとに行を分けて記入し、最終行で全国計を合計します。区域の分け方は「営業所がどの地方運輸局の管内にあるか」です。
実働率や実車率は書く必要がありますか?
第4号様式に実働率・実車率・トンキロの欄はありません。求められるのは生の実数のみですが、検算・経営把握のために算出しておく価値はあります。
特定貨物自動車運送事業者も出すのですか?
はい。特定貨物自動車運送事業者は事業実績報告書(第4号様式)の提出対象です(なお決算関係の事業報告書は一般・特積が対象)。
出典(一次情報)
- 貨物自動車運送事業報告規則(e-Gov法令検索) — 第2条・別記第4号様式
- 国土交通省 自動車輸送統計 用語の定義 — 延実在・延実働・実働率・実車率
- 全日本トラック協会 事業実績報告書(様式配布)
- 関東運輸局 貨物自動車運送事業の各種手続き
※本記事は一般的な解説です。最終的な様式・記載方法は所轄運輸支局の最新の記入要領をご確認ください。